あなたは自分のこと好きですか嫌いですか?「さぁーどちらかな」と考えた人は、その時「判断する自分」と「判断される自分」の二役をこなしていたことになります。このように、人は誰でも物心がついて以来、自分自身を外から見る視点を持っています。外から自分を見て自分を知ることは大切なことです。
しかし自分で自分を評価するとなると話は別です。他人からの評価は間違っていると否定できますが、自分からの評価は自分のことだから無意識の内に間違うはずがないと思い込んでいるからです。そのために、根拠に客観性はないのに自分を悪いと評価すると落ち込んでしまいます。
カウンセリングの新しいアプローチ法の創始者であるロジャーズは「すべての人間は、自分自身のなかに、個人的にも満ち足りた、社会的にも建設的な方向に、自らの人生を導いていく能力をもっている」と述べています。自分が良いか悪いか、好きか嫌いかは自分で決めるものではありません。大切なことは本当の自分を知ることです。自分が自分をどのように思っているか、自分が今どんな気持ちでいるかを知ることです。能力を発揮するための出発点は自分を知ることです。
自分を知る一つの方法として「私は……です」という文章を20書いてみましょう。
1 私は… 2 私は… 3 私は… ……というように20書くのです。
ちゃんとした文章であれば思いつくことは何でも結構です。ここに書かれたものがあなたを表しています、それでいいのです。
他に自分の気持ちを知る簡単な方法があります。独り言でよいので「私は」という主語をつけて言ってみることです。さみしい時は「私は、今さみしいと思っている」、腹が立っている時は「私は、今腹が立っていると感じている」という具合です。すると、不思議に今の自分に気づくことができて冷静になれます。
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