子どもの頃「〇〇ちゃん、遊ぼう!」と声をかけられるとうれしかった覚えがあります。一緒に行くといつも遊んでいる仲間たちがいました。
ところで仲間という言葉には「間」という字があります。人間という言葉にも「間」があります、何故でしょうか?
「間」は人と人の「あいだ」を意味します。従って、「間」つまり人々の関係性も含めて人々の集まりが仲間と呼ばれるのです。「人々+空間」が仲間あるいは人間ということになります。空間の大切さを表すために「間」という字が用いられているのです。従ってその空間のあり方が、仲間のあり方を決めることになります。
楽しい仲間は特定の個人がいるから楽しいのではなくて、空間に楽しい雰囲気が存在しているから楽しいのです。反対に居心地のよくない集団にはそのような空間がつくられているから居づらく感じるのです。「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」という宮沢賢治の言葉も、個と空間の関係に言及した言葉でしょう。
どのような空間になるかは、集団の一人ひとりがこの空間を住みよいものにしようとどれだけ考えているかにかかっています。集団の仲間づくりは、まず個々人の存在を認め合うことから出発します。「お早う」、「さようなら」という挨拶からです。
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