NO35 「みんなちがって、みんないい。」

 自分は他の人とは違うなあと思ったことはありませんか。あるとすれば、それは正しいことです。

 私は高校生の頃は学校に友達はいませんでした。中学生の頃は、冗談を言ったり馬鹿を言い合ったり、一緒に山に登ったりする友達がいました。でも、高校になってからは新しい友達はできませんでした。なぜか気が合わないし、話しても面白くない、話が続かない等、相手との間に見えないカーテンがかかっているような感じでした。他の友達同士を見ていると、なぜあんなに楽しそうにできるのだろうと羨ましく思っていました。

 最近この歳になってみると、高校時代ひとりぼっちだったことは、別になんでもなかったなぁという気がしています。本を読んだり音楽を聴いたり好きな教科(物理)があったので、それで外界とつながっているという気持ちがして、身近な者とのつながりがなくても寂しく思うことはありませんでした。

 学校は一つの社会ですから、お互い一定の距離を保って生活することが基本です。挨拶と必要最小限の会話があればそれでよいのです。

 人はそれぞれ性格、興味、能力等が違って生まれてきています。人の内面を表現するそれらの言葉が無数にあるように、人それぞれはその組み合わせの数だけお互い違っているものです。その組合せの数は、現存する人類の何千万倍もあることでしょう。私もあなたもその唯一つを今生きているのです。自分に自信を持ちましょう。自分か持っているものをもっと磨きましょう。

 金子みすゞの詩の一節に「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。」とあります。”たくさんな唄を知っている”あなたは、そのままのあなたでいいのです。

心のベンチ

あるスクールカウンセラーが生徒・家族・職員に送ったメッセージ集です、悩みのある方、辛い方、カウンセラーの皆さんにも参考にして頂けたら幸いです

0コメント

  • 1000 / 1000