詩人の工藤直子さんの詩集『のはらうた』には、野原に棲んでいる動物や植物が作者となって、私たちを励ましてくれるたくさんの詩が載っています。その中の一つに「こねずみしゅんた」君が作った「ひなたぼっこ」という詩があります。
ひなたぼっこ こねずみしゅんた 作
でっかい うちゅうの なかから
ちっぽけな こねずみを いっぴき
みつけだして
おでこから しっぽのさきまで
あたためて くれるのね
………
おひさま
ぼく
どきどきするほど うれしい
こねずみしゅんたの気持ちになって、口に出してもう一度ゆっくり読んでみて下さい。
「詩」は解釈するものではなくて、心で感じるものと言われています。音楽も絵も書も心で感じるものです。観たり聴いたりした時に「あゝ、いいなあ」と感じることが感動です。こねずみしゅんたは、肌から暖かな刺激を受けて「どきどきするほど」感動しています。そして、こねずみは感動した後になって、おひさまに気づきました。
人は感動した後になって、何故自分が感動したのかと考えます。そして、無意識のうちに自分がそれを待ち望んでいたことに気づくものです。
みなさんもまず何かに感動してください。「どきどきするほど うれしい」何かを待っているはずです。
あなたにとっての「おひさま」は何ですか?
それは、他の人も望んでいるものではありませんか?
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