今回は、少し難しいテーマです。
「物の理」とは物質が従う理論のこと、「心の理」とは人の心が従う理論のことです。両者には、出発点からの根本的な違いがあります。物の理の学問である物理学では、物自体の意思の存在は認めず、物がどのように運動するかは全てそれが接する外部の影響の結果として説明します。地上の物体が落下するのは、物体が落ちようとする意思(性質)
を持っているからではなく、物体が地球から引かれているから落ちるのだと、外部の原因の結果として運動を説明します。
一方、人の心にはまずその人自身の意思があり、(周囲の影響を受けながらであれ)自分の意思で行動を決めていくものだという前提があります。
従って、その根本のところを忘れて、周囲のことばかりを気にしたり周りの人の言われるままに動いたりしていると、心が疲れ、集団の中にいることが苦しくなってしまいます。
ネットのブログに「集団の中にいると不安であった自分が、『ぼくはここに』という詩を読んで、ようやく自分はここにいていいんだと胸に落ちてきた。…生きるって素晴らしいことを教えてくれました。」という30代男性の感想文がありました。以下、その詩を載せます。作者は「まど・みちお」です。
ぼくはここに残ります。
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