2021.06.30 00:30NO21 今のままのあなたでいいよ 先日ある中学生男子から「みんな何が面白くて生きちょんの、先生はなんで生きちょんの?」と聞かれました。人は何の目的で、何が楽しくて生きているのかと聞かれたようです。咄嗟に答えることができなかったので、その後考えてみました。 他者によって造られたものは、その造られた目的を持っています。 例えばナイフは「ものを切るため」という目的をもって作られました。 だからナイフは努力してよく切れるナイフになることが生きる目的といえるでしょう。 よく切れるようになる程大切にされるでしょう。 しかし、人は(あなたも私も)何かの役に立つために造られたのではありません。兎に角、生まれてしまったのです。人類としてみても、人類は何者かから造られたのではなく、生命という自然の進化過...
2021.06.30 00:15NO20 こだわり(小さな変化) 今日は「こだわり」について考えてみます。 昔、アメリカのテレビで、次のような視聴者参加のクイズ番組がありました。 司会者と一人の出場者の前に三つの箱A、B、Cが置かれています。その内の一つには、高級車の鍵が入っています。その箱を当てれば豪華乗用車の獲得です。 司会者は鍵がどの箱に入っているか、あらかじめ知っています。出場者が三つの内の一つ(例えばA)を選ぶと、司会者は残りの二つの箱の内、ハズレの箱(例えばB)の方を開けて見せます。そして、「もう一度あなたにチャンスを上げます。今なら、Cの箱に変えても結構です。どうしますか?」と尋ねます。さて、あなたならどうしますか? 私はこの問題を何人かの人に出してみました。すると、多くの人は初めに選んだ箱を変えない...
2021.06.30 00:00NO19 「自分への気づき」 試合の前などに「自分に勝て!」という決まり文句がよく使われます。では、負けた方の自分はどうなるのか、というジョークを聞いたことがあります。また、「自分を見失うな」と言われることもよくあります。見失うのも、見失われるのも同じ自分です。見失う自分は見失われた自分とは別の自分なのでしょうか。 あまり考えると頭が混乱しそうですが、人は誰でも自分を客観的に眺める自分と眺められる自分とに分けて考えることができる能力を備えています。「私」が「私」のことを知ったり考えたりすることができるのは、人に心というものがあるからです。人類以外には、人類に最も近いチンパージーでも心は持っていません。 さて、人には心があるのですから、それを自分のために使わない手はありません。いや...
2021.06.28 00:15NO18 地震を経験して (2016年)4月16日の未明に起きた、別府市での震度6弱の地震は私がこれまでに経験した中では最大のものでした。一瞬、家の倒壊も覚悟しましたが、幸い揺れの時間が短かったので大丈夫でした。心臓の鼓動の高まりが収まった後に何故か「地震雷火事親父」という古くからのことわざが頭に浮かんできました。そして「地震」が怖さの順番で一番先に置かれていることに納得がいくと共に、恐怖感が少し薄らいできました。そして、ことわざを思い出したことで、何故恐ろしさが薄らいできたのかについて考えてみました。すると、人が衝撃的な出来事に出合った時、心の平安を早く回復するための一つのヒントがここにあることに気付きました。 このことわざは、これまでに地震の怖さを経験した無数の先人たちが...
2021.06.28 00:00NO17 「私」にもっと注目を 皆さんこんにちは、「私」の名前は「副交感神経」といいます。 私は「兄」の「交感神経」と共に、人の体の中で24時間働いています。兄の交感神経の役割は、血流、血圧、心拍等を活性化し身体を活動的にします。反対に私、副交感神経は「安静と回復」をもたらす働きをします。兄は主に日中に、私は夜間に活発になりますが、どちらも人は意識していません。だから自律神経と呼ばれています。お腹が満腹になると眠くなるのは私の働きです。 怒ったり、興奮したり、イライラしたりするのは兄が働き過ぎている時です。この状態が続くと心にも体にも不調を来たします。ストレスの多い現代社会では、心身の調子を整えるためにもっと私を働かしてくれたらよいのにといつも思っています。 ストレスを解消したいと...
2021.06.25 00:00NO16 S君の思い出 今(2017年)から60年も昔の話です。 私が中学2年生の時に、同じクラスにS君という男の子がいました。学校ではいつも少しうつむき加減で、おとなしく一人でいることが多い子でした。彼の名前が、その頃読んでいた小説の作家と同姓同名であったので、それを伝えたくて話しかけました。彼はその作家の名前に何の反応も示しませんでしたが、それをきっかけに時々話をするようになりました。 当時は男子達の間に相撲が流行っていました。昼休みになると男子は運動場に飛び出てあちこちで相撲を取っていました。S君は家が農家でよく手伝いをしていたので、胸板が厚く鍛えられた体をしていました。 時間があると二人で運動場に出て相撲を取っていたので、いつの間にか仲が良くなりました。 彼は家の手...
2021.06.23 01:30NO15 あなたは誰かの勇気です! 心のケアの勧め〜 思いがけない自然災害や事件・事故に出合うと、誰でも心身に様々な症状が現れます。 例えば、アフリカの草原で突然草かげからライオンが飛び出してきたら、心臓はドキドキし、手は震え、呼吸は早くなり「怖い」と感じます。これら身体に生じた変化は、この危機 の場面に対して「闘争」するか「逃走」するか(どちらもトウソウ)を選択し実行するために 交感神経が興奮して生じるものです。機敏に行動できるように血行や酸素供給を増やし筋 力強化に備えているのです。危機が去れば身体的な興奮は治まります。 一方「怖い」という感情の方は、脳が持つ記憶という機能のために恐怖感はすぐには去りま せん。思い出すと再び恐怖を感じてしまいます。しかし体験を記憶しておくことは、これから を安全に生...
2021.06.23 01:15NO14 マインドフルネス カウンセリングの中で、最近よく「マインドフルネス」という言葉が使われるようになりました。「心に留める」という意味ですが、カウンセリングでは「今の自分の感情に気付くこと」という意味で使っています。それが心の健康を保つ上で非常に大切であることがわかってきたからです。 「人は感情の動物である」と言われています。集団で生活する上で、感情は無くてはならないものです。相手が怒っている時は近づかない、楽しそうにしている時は近づくというように、感情があることで自分の行動を選び人間関係をうまく保つことができるのです。 このように、コミュニケーションの基盤には感情があるのです。 しかし怒り、悲しみ、悔しさ等のマイナス感情が自分自身に向かってくることがあります。怒り...
2021.06.23 01:00NO13 変化詩人、工藤直子の『のはらうた』から作品を一つ紹介します。野原の動物・植物が主人公となって、彼らの作者名で詩が掲載されています。 『めをさましたら』 こりす すみえめをさましたらいつものあさと なんだかちがうなんだろう?なぜだろう?いつもよりも しっぽのささがふかふかしているせいかしらからだのしましまがつやつやしているせいかしらそして いつもよりだれかに あいたくなるせいかしらわたしは そっとそとをのぞいてみましたああ いいにおい!やわらかいかぜ やさしいそらそうなんですめをさましたらはるでした! 詩は、読んだ人の心に、そこに描かれた場面よりも、もっと広大な空間的・時間的な場面を思い起こさせてくれます。”こりす”が目を覚ましたのは大木の小さな...
2021.06.21 04:30NO12 こころとあし むかで やすじ 『こころとあし』 ぼくの こころが ないてるときも ぼくの あしは おまつりをしている わっしょい わっしょい ざっざっざっ すると こころも なんだか わらえてきて いっしょに かけごえを かけている それいけ それいけ わっしょい わっしょい だから ぼくは あまり なけない 工藤直子さんの詩集「のはら うた」からです。この詩の作者は野原にすんでいる百足(むかで)君という設定になっています。百足君の足がかってにわさわさ動いて、見ているひとも可笑しくなってしまいそうです。 この詩は、心と身体の関係をみごとに表現しています。喜怒哀楽の感情は、それぞれに動作をともないます。うれしいと手をたたいたり、怒ると怒鳴ったり、哀しいと泣いたり、楽...
2021.06.21 04:15NO11 鏡クイズ ここで、鏡に関係したクイズを二つ出します。 ①皆さんは、鏡の前でいろんな表情をして自分を見たことがあるでしょう。しかし、ある表情をした自分の姿は鏡を何枚使っても自分で見ることはできません。それは、どんな表情でしょうか? ②鏡に映っている自分の姿は右と左が逆さまになって見えます。何故上下は逆さまになって見えないのでしょうか? < 筆者より>①は易しい。②は非常に難しい。ヒントは上下・左右・前後の三本の矢印を鏡に映してみましょう。 <サイト管理人より>因みに私(管理人)の➀の回答は『自分以外の人が見てる自分の顔、自分の顔は鏡にうつる顔しか見た事が無いから』②の回答は『ごめんなさい、私(管理人)は鏡に映るモノが左右逆に見えません、股のぞきも上下逆に...
2021.06.21 04:00NO10 仲良きことは美しきかな(ミラーニューロン) 『あくびがうつる』という言葉があります。他人があくびをしているのを見ると、つられて自分もあくびをしてしまうことを言います。皆さんも経験したことがあるでしょう。 相手の動作を真似るのは、集団生活をする哺乳動物に共通した習性であることが知られています。この習性が脳の特定の脳細胞の働きによることが、約30年前にイタリアの脳神経学者によって発見されました。発見のきっかけは、学者がアイスクリームを食べているのを実験に使っていた猿から見られたことでした。 学者は、猿がある動作をしたときに、脳のどの部分が反応するかを 知るために、猿の頭に電極を付けて調べていました。猿がアイスクリーム を食べると脳のどの部分が反応するかは以前の実験で分かっていました。 ところが、こ...